ChatGPTで英語力は上がる?|タニケイ(英語学習コーチ)

タニケイさんのプロフィール
英語学習コーチ、プチ・レトル株式会社代表、立教大学経営学部兼任講師、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。TOEIC990、通訳案内士。著書は『1ヶ月で洋書が読めるタニケイ式英語リーディング 改訂版』『3ヶ月で英語耳を作るシャドーイング 改訂版』など。

ChatGPTとは?

ChatGPTとは、OpenAIによって開発された、人間の発話をシミュレートしてユーザーと自然なやり取りをするチャットボットのモデルです。普及スピードがかなり早く、非常に知名度の高いサービスでも100万人のユーザー獲得には数ヶ月を要するところ、ChatGPTは2022年11月末にリリースされると、5日という異次元のスピードでそれを達成しました。なお、リリースから2ヶ月あまり経った現在では、全世界のユーザー数が1億人を突破しています。

サービス公開がされると、英語学習の分野でもChatGPTを使う方が増えており、SNS上でも非常に注目度が高まっています。
そこで今回はYouTubeやTwitter、ブログなどでChatGPTを活用した英語学習の情報発信をされている英語学習コーチ、タニケイ(谷口恵子)さんにお話を伺いました。

英語学習コーチからみたChatGPTの印象

初めて使ってみた瞬間に、これはもう素晴らしいツールが出てきたなという印象でした。これは革命が起きるぞと大興奮しながらChatGPTを操作していましたね。

すぐに回答が返ってくるし、質問にも柔軟性を持たせることができます。また、追加でリクエストをすれば、調整した回答が返ってきて、リアルな人と会話をしている感覚でした。

ChatGPTは、オリジナルの英文や問題も作ってくれるので、これまでのように本をたくさん買わなくても無限に問題を作成できます。また、学習者の状況やニーズに合わせた英文や問題を作ってもらえるので、教材の個別化が実現できます。学習者だけでなく、英語の先生やコーチにとっても大きな助けになるのではないかと感じています。

ChatGPTを使えば、英語力は上がる?

必ず上がると思います。例えば、人が相手だと恥ずかしがってなかなか聞けなかったり、遠慮して納得するまで質問できなかったりすることがありますが、AI相手であれば納得いくまで聞くことができます。それに人間の先生とは違って、返事や添削を待たなくて良いので無駄な時間も削減されます。ChatGPTはスマートフォンでも使えるので、本当に自分の好きなタイミングで学習ができ、まさに日常的に英語学習パートナーがいるような感じです。

英語力の伸びは学習量と効率が重要ですが、スマートフォンでも使えるアクセスの良さは学習量を担保し、自分が知りたいことを聞ける個別最適化は効率に繋がります。

ChatGPTは英語初心者でも使える?

問題なく使えます。ChatGPTの凄いところは、言語設定を切り替えなくても、シームレスに複数言語を認識してもらえることです。質問に日本語を使うこともできますし、ChatGPTに日本語で解説してもらうこともできるので、初心者の方もどんどん使ってほしいと思います。

ChatGPTを活用したおすすめの英語学習法

私が実際に試しているなかで、以下の9つの学習法がおすすめです。

[1] 英文を作成してもらう
例えば、「CEFR A2のレベルで100文字程度の文学に関する英文を書いてほしい」という細かいリクエストをすることも可能です。色々試しているのですが、今のところ、英検やTOEICを基準にレベルを指定するよりも、CEFRを使って指示するほうが、レベルを正確に認識してくれるようです。
※CEFR(セファール)とは、外国語の習熟度や運用能力を測る国際的な指標のこと。

[2] レベルを指定して英文の書き換え
読みたい英文があった際に単語が難しくてスムーズに読めない場合は、自分のレベルに合わせた表現に書き換えてもらうことが可能です。例えば、無料で読める洋書のサイトやニュース記事をコピーしてChatGPTに貼り付け、英語レベルを指定するだけで、それに合わせた文章へ書き換えてもらうことが可能です。

[3] 英文から単語リスト作成
英文から、単語リストを作ってもらうことができます。一定のレベルの単語だけ、と指定することも可能です。また、日本語訳をつけたり、見やすいように表形式で出力したりすることもできます。驚いたのが、発音記号も表示させることができ、アメリカ英語やイギリス英語といった指定まで対応してくれることです。

[4] 意味がわからないところの解説を聞く
こちらは分からない英語があった時に、英語や日本語で入力をして解説を求めることができます。先生に質問するのと同じように「なぜここは、こういう表現を使うの?XXという表現ではいけないの?」のように聞くこともできます。

[5] 覚えたい単語を使った例文を作ってもらう
単語は例文のなかで覚えていく方が印象に残るので、自分が指定した単語を入れた文章を作ってもらうという方法も、ぜひ活用してください。自身の生活や仕事に合わせた会話文を作ってもらうのもおすすめです。

[6] チャットで会話する
あたかも相手がいるかのように英語でチャットを続けることが可能です。日常会話をする感覚で使えて、今日あった出来事を話すと、気の利いた返しもしてくれます。同じチャット内では会話の一連の流れも汲み取ってくれるので、最初に自己紹介をしたら、最後に別れの挨拶をした際に「See you, ●●」というように名前を入れてくれて、まるで本当に人とやり取りをしているかのように楽しめます。

[7] 音声入力、音声読み上げを使って音声で会話する
スマートフォンの機能を使うことで、チャットだけでなく音声で会話することも可能です。リアルタイムに音声で返事が聞けるわけではなく、ChatGPTが表示させた文字を、アクセシビリティの機能で読み上げる形なので若干のタイムラグがあります。
また、スマートフォンの英語の読み上げよりも自然な発音で聞きたい人は、ElevenLabs(AI音声生成ツール)というツールを併せて使うと、ナチュラルな英語発音で音声を聞くことが可能なので、こちらもおすすめです。

[8] 英作文を添削してもらう
英作文はかなりの精度で添削してくれます。ネイティブのようなこなれた英文を作ってくれて、完成したものを見ると表現がかっこいいので真似したくなります。加えて、単に添削をリクエストするだけでなく、”添削した理由も教えて”と入力すると、それも確認することができます。
最近、AI校正ツールとしてDeepL Writeもリリースされましたが、修正はしてくれても、修正した理由までは教えてくれないんですよね。その点を踏まえると、ChatGPTの方が利便性は高いと思います。

[9] 英語のテスト問題を作ってもらう
ChatGPTを使えば、色んな問題を作ることができます。例えば、英語の長文に対して内容理解を問うものや穴埋め問題、単語問題など、対応の幅が広いです。本当に問題集いらずになるのではと思います。

ChatGPTを使うときに注意すること

正確性という観点で、事実情報に対して間違いが散見されます。特に、日本語で聞いたときや、固有名詞が入る質問に対しては、間違えることが多いようです。英語学習をする分には問題はないのですが、情報収集に使うときは注意が必要です。また、2021年までのデータでトレーニングされているので、2022年以降の内容に関してはデータが含まれていません。

あとは、文法的な説明があまり上手くないので、その点に関しては日本人の先生に聞いた方が正確で分かりやすいと感じます。

ChatGPTがあれば既存の英語学習は必要ない?

既存の英語学習にChatGPTを加えて、効果を加速させる形がよいと思います。英語学習のベースとなる知識がほとんどない状態ではChatGPTの活用による効果も限定的になってしまいます。特に文法に関しては、既存の英語学習で、基礎的な内容を一通り学んでしまう方が早いと思います。

また、英会話スクールやオンライン英会話のような”人と話す”という部分に関しては、AIに置き換えることはできないので、人間らしいコミュニケーションという視点では既存のサービスを有効活用するのがおすすめです。

ChatGPTを使う英語学習は、本人が自覚している部分の強化をしたい場合にはとても効果的です。しかし、学習者自身が自覚していない部分に関しては、教師やコーチなどの指導者からのアドバイスをもらうことが有効です。私たちもAIを上手く活用しながら、学習者の方に本当に役立つ内容を提供していきたいと考えています。

▼タニケイさんのTwitter
https://twitter.com/Tanikei0713
▼タニケイさんのYouTube
https://www.youtube.com/@tanikei-english

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